もう死角なし!?これからの時代を築くディスクブレーキのロードバイク

ロードバイクのディスクブレーキ 機材/アイテム
By: Glory Cycles
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ディスクブレーキのロードバイクって最近よく目にするけどデメリットも多そうだし、とりあえず今は見送りだな~。

ディスクブレーキのロードバイクに興味があるけど、いまいちディスクになったときのよさがわからない。

ディスクブレーキのロードバイクを見かける頻度もここ数年でかなり増えました。しかし、ディスクブレーキがよくわからない方や、ディスクブレーキに対しての不信感などを抱いている方もまだまだ多いのではないでしょうか?

しかし、ロードバイクでも今後はディスクブレーキが当たり前になっていくと個人的には考えています。

今回は、ロードバイクでもディスクブレーキが当たり前になっていく理由を、ディスクブレーキの特徴などを交えて解説します。

ここでわかること
  • ディスクブレーキの特徴や魅力
  • ディスクブレーキには決定的なデメリットがない
  • 「ディスクロードの時代の幕開け」といわれる理由

ディスクブレーキの4つの強み

ディスクブレーキは、今まで主流だったリムブレーキよりもいくつかのメリットがあります。

簡単にまとめると以下のようになります。今回は、この項目ごとにひとつひとつ詳しく解説して、ディスクブレーキのメリットをひもといていきましょう。

ディスクブレーキの強み
  1. ブレーキの利きがいい
  2. ホイールを消耗しにくい
  3. コーナーリングや下りが安定する
  4. フレームの自由性が広がる

メリット①ブレーキの利きがいい

ディスクブレーキの最大の特徴は、ブレーキの利きがいいことでしょう。リムブレーキよりも明らかに制動距離が短いです。

制動距離の違いは、天気が悪い日にこそ著明にあらわれます。

カーボンリムのホイールは特にですが、リムブレーキは、雨の日は止まりません。

雨の日のダウンヒルは、なるべくなら避けたいところです。しかし、ディスクブレーキは、雨の日でもしっかり止まります。

晴れの日とまったく一緒ではないですが、そこまで差を感じにくいです。

メリット②ホイールを消耗しにくい

リムブレーキは、ブレーキシューでホイールのリムを挟みこんで減速します。

そのため、カーボンリムのホイールは、リム面のすり減りが起こります。数年使っていると、リム面が消耗してしまって、買い換える必要があります。

しかし、ディスクブレーキは、ディスクのローターでブレーキをかけるため、フレームの消耗は気にしなくても大丈夫です。

ディスクブレーキは、ホイールにも優しいブレーキです。

メリット③コーナーリングや下りが安定する

ディスクブレーキ対応のフレームは、最近ではほとんどが「スルーアクスル方式」でホイールを固定しています。

軸を差し込んで固定するスルーアクスル方式は、クイックリリース方式の固定に比べて、ホイールのヨレが少ないです。

ホイールにムダなブレが起こりにくいため、ディスクブレーキでは、下り坂やコーナーリングでの安定性が増します。

ブレーキが利きやすいことも、コーナーリングなどの安定化につながっています。

メリット④フレームの自由性が広がる

リムブレーキ対応のフレームは、ブレーキを取り付ける台座をフォークの根本と、シートステー周辺に設ける必要があります。

このブレーキ台座によって、フレームデザインの自由性に制限をかけていました。

ディスクブレーキの台座は、フォークの先端と、チェーンステーとシートステーが交わる部分に取り付けるため、フレームのデザインに影響されにくいです。

そのため、ディスクブレーキ対応のフレームは、今まで以上にエアロや快適性向上に有効なデザインを採用できるようになっています。

ディスクブレーキで気になるポイント

①リムブレーキよりも重くなりがち?

この質問は、半分は正しく、半分は間違っています。

ディスクブレーキ対応のフレームや、ディスクブレーキのパーツは、リムブレーキよりも重いことは事実です。

4kg台の超軽量ロードバイクをディスクブレーキで組み上げることは難しいでしょう。

しかし、UCI規定である6.8kgのロードバイクであればディスクブレーキでも十分に実現可能です。

フレーム重量も軽くなっていますので、「重さ」というハンデはディスクブレーキではほとんどなくなっています。

②メンテナンスが大変?

ディスクブレーキは、リムブレーキよりも初期の取り付けや調整が難しいです。しかし、そもそも、取り付け作業は、ショップの方が行う場合が多いのではないでしょうか?

ディスクブレーキのブレーキパッドはリムブレーキのシューよりもすり減りにくいため、交換頻度も少ないです。

オーバーホールなど、ロードバイクの定期的なメンテナンスをショップで依頼している場合であれば、そのときにブレーキメンテナンスをまとめて行えば問題ありません。

そのため、自分でブレーキメンテナンスをする機会がそもそも少ないです。

③今までとのブレーキタッチの違いが不安

ディスクブレーキの種類にもよりますが、油圧式のディスクブレーキであればブレーキタッチが軽いです。

しかし、ブレーキの利きがいいことと、ブレーキのタッチがシビアになることとは、話が違います。

リムブレーキも急にブレーキをかければホイールはロックしますし、ディスクブレーキもそれは一緒です。リムブレーキとブレーキタッチが同じではないですが、タッチの違いは、すぐに慣れるでしょう。

また、どちらかというと軽いタッチでブレーキがかかるディスクブレーキの方が、「楽」で「安全」なことは間違いありません。

④今まで使っていた機材が使えない

ディスクブレーキを導入するにあたって、今まで使っていたホイールが使えなくなると思われる方も多いです。

しかし、このあとに解説しますが、今のトレンドは間違いなくディスクブレーキにシフトしています。

主要メーカーもディスクブレーキ対応ホイールやフレームのみの販売に変化しています。

もし、数年後に、ディスクブレーキ対応の機材が当たり前になったとして、それでも今まで使っていた機材を優先し続けますか?

これからディスクブレーキ主流の時代が近づいているため、今新しい機材を買いからそろえることにデメリットはあまりありません。

ディスクロードが主流になっていく根拠

根拠①安心・安全

ディスクブレーキは、ブレーキの利きがいいため、安全です。

なにより、天気が悪い日も普段と同様のブレーキの制動があるという点は、サイクリストとして安心できます。

スルーアクスルによるコーナーリングや下りの安定性の高さも安心感につながるでしょう。

ディスクブレーキは、リムブレーキよりも安全という面で幅広い方から支持されてきています。

根拠②デメリットがなくなりつつある

ディスクブレーキがロードバイクにも採用された当初は、ディスクブレーキはロードバイクには不要だといわれていました。

重量の増加やメンテナンス性の悪さなどのデメリットが、ディスクブレーキが受け入れられなかった要因として大きかったです。

しかし、ここ数年でディスクブレーキ自体や、フレームの進化に伴い、ディスクブレーキのデメリットはなくなりつつあります。

デメリットがほとんどなく、ブレーキ制動がリムブレーキよりも優れているディスクブレーキを排除する理由がなくなりました。

根拠③各メーカーがリムブレーキ仕様の製造を中止してきている

トレックやスペシャライズドなどの主要メーカーが、リムブレーキモデルのブレーキやホイールの開発を終了してきています。

これは、ディスクブレーキがロードバイクでも認められたといっても過言ではありません。

今後さらなるメーカーがディスクブレーキモデルのみの製造にシフトするのであれば、ディスクブレーキが当たり前の時代もさほど遠い未来ではないでしょう。

ディスクブレーキでの注意点

注意点①ディスクブレーキの種類を考慮する

ディスクブレーキは、「機械式」と「油圧式」の2種類があります。

メンテナンス性のよさは機械式の方がいいです。しかし、ディスクブレーキの最大のメリットである、「ブレーキ制動のよさ」や、「ブレーキタッチの軽さ」は、油圧式の方が断然優れています。

使う方によってどちらを選ぶかはさまざまですが、個人的には、油圧式のディスクブレーキをオススメします。

購入時に間違えないようにだけ注意しましょう。

注意点②ディスクブレーキ専用フレームを選ぶ

ディスクブレーキが嫌がられていた理由の一つに、乗り味や快適性の悪さが挙げられていたときもありました。

しかし、ディスクブレーキが採用された当初のフレームは、リムブレーキタイプのフレームに、とりあえずディスクブレーキの台座を設けただけのものでした。

リムブレーキとディスクブレーキでは、ブレーキをかけたときのフレームへの力の加わり方が違います。

そのため、リムブレーキタイプのフレームにディスクブレーキ台座を取り付けたフレームは性能が悪くなります。

最近ではディスクブレーキ専用フレームが多く販売されていますが、パッと見た感じでディスクブレーキが取り付けられるからといって、誤ってリムブレーキタイプのフレームを購入しないように注意しましょう。

注意点③ライド中にマルチツールを持参しなければいけない

ライド中には、パンクするリスクにさらされます。

リムブレーキタイプのホイールはクイックリリースでの固定だったため、工具なしでホイールの取り外しができました。

しかし、ディスクブレーキのホイールは、スルーアクスルで固定されます。スルーアクスルでの脱着は、六角レンチなどの工具を必要とします。

そのため、ライドするときは、いつもの荷物に加えて、マルチツールも忘れないように注意しましょう。

注意点④グループ走行はブレーキの制動距離の「差」に注意

2020年現在、ディスクブレーキが浸透してきているとはいえ、まだリムブレーキも多いです。

リムブレーキとディスクブレーキでは、ブレーキ制動距離が違います

そのため、リムブレーキとディスクブレーキで混在してグループライドするときには、急ブレーキによる追突などを今まで以上に注意しなければいけません。

特に自分がリムブレーキで、前の人がディスクブレーキを使っていて、天気が悪い日のライドのときは気をつけなければいけません。

まとめ

これからはディスクブレーキのロードバイク一択で十分!

ディスクブレーキは、徐々に市場に増えていますが、一般的にはまだ、ディスクブレーキを使用する方は少ないです。

しかし、デメリットがなくなり、主要メーカーがディスクブレーキへシフトしてきているため、ディスクブレーキの時代もさほど遠い未来ではありません。

これからロードバイクの買いかえなどを検討している方は、ディスクブレーキという選択肢の方が個人的にはオススメです。

私自身、今後はディスクブレーキ一択と考えています。

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