自転車のチェーン洗浄に対する苦手意識を克服!?2種類の洗浄方法とコツを解説!

チェーンの洗浄 メンテナンス
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自転車には、ペダルからの力を後輪に伝達する重要な役割を担っているパーツが「チェーン」です。チェーンは自然と汚れてしまうため、定期的に洗浄する必要があります。

しかし、実際には

チェーン洗浄が苦手・・・

チェーンの洗浄なんてめんどくさい

こんなふうに思われる方が多いのも現実です。

ロードバイクでのチェーンの洗浄は一見難しそうですが、方法さえ理解すれば、ハードルをぐっと下げられます。今回は、自転車チェーンの洗浄方法や手順・コツを紹介します。

ここでわかること
  • 自転車のチェーンに洗浄が必要な理由
  • 2種類の自転車チェーン洗浄方法
  • ディグリーザーでのチェーンの具体的な洗浄手順
  • チェーン洗浄の注意点やワンポイントアドバイス

そもそも自転車チェーンは洗浄が必要な理由

チェーンには洗浄が必要

自転車のチェーンを洗浄しないといけないと、そもそも知らない方もいるかもしれません。チェーンを洗浄したくなるために、まずは、なぜ自転車チェーンの洗浄が必要な理由を知っておきましょう。

理由①チェーンは汚れやすい

自転車は基本的には、屋外を走行するために使用される乗り物です。屋外を走行しているときには、路面や空気中にたくさんのホコリや砂などの粒子があります。

チェーンにはオイルが塗られています。オイル自体が、粘度の高い液体なので、屋外走行中にホコリなどの粒子が付着しやすいです。

自転車は屋外を走行すればするほど、チェーンにホコリやゴミが溜まってしまうのでチェーンがどんどん汚れてしまいます。

理由②汚れたチェーンはパーツの寿命を縮める

チェーンはオイルを使うことで、ギアとチェーンで発生する摩擦を軽減しています。しかし、ホコリなどが溜まって汚れてしまったチェーンは、付着した粒子が摩擦を大きくします。

その結果、汚れたチェーンではチェーンの摩耗を進めてしまいます。また、チェーンだけでなく、クランクやスプロケットなどのチェーンがこすれ合うパーツの寿命も縮めてしまいます。パーツの寿命を伸ばすためにも、定期的な洗浄が望ましいです。

理由③自転車が進みにくくなる

きれいな状態のチェーンは、チェーンオイルのみが付着しているため、チェーンの動きが非常にスムーズです。対して、汚れてしまっているチェーンは、ホコリや砂などの粒子がチェーンにこすれ合っているため、スムーズな動きができません。

生じる摩擦によって、チェーンからエネルギーがロスすることになるため、汚れたチェーンでは同じ力で漕いでいたとしても、実際に進む距離が短くなってしまいます。

大きく分けて2種類のチェーンの洗浄方法

チェーン洗浄方法

自転車のチェーンの洗浄方法は細かく分けるといくつかありますが、大きく分けると以下の2種類に分類されます。まずは、代表的な洗浄方法を理解しておきましょう。

洗浄方法①パーツクリーナー

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一つ目の洗浄方法は、「パーツクリーナー」を使用した方法です。パーツクリーナーは揮発性の高い溶液をガスによって噴射して、チェーンの汚れを落としていく方法です。初心者の方はパーツクリーナーの方が取り組みやすいでしょう。

洗浄方法②ディグリーザー

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二つ目の洗浄方法は、「ディグリーザー」といわれる化学溶液を使用して行う方法です。パーツクリーナーとは違って、揮発性が低い液体になっています。本格的なチェーン洗浄を行うためには必須のアイテムです。

パーツクリーナーでの洗浄の特徴

特徴①気軽に行いやすい

パーツクリーナーの最大の特徴は「手軽さ」です。揮発性が高い液体をガスを吹き付けるため、タオルなどをチェーンに添えながら吹きかけることで、周囲を汚すことなく洗浄できます。

自然と揮発してしまうため、水で洗い流すこともなく、比較的簡単にチェーンの洗浄が行えます。手軽に行える割には、十分なチェーン洗浄が可能です。

特徴②換気のよい場所で行わないといけない

しかし、揮発性が高いというポイントでのデメリットもあります。化学薬品を揮発させるので、その揮発した気体を直接吸い込むことは、人体によくありません。

パーツクリーナーを使用して洗浄する場合は、必ず屋外か換気のいい環境で使用しましょう。ニオイも気になることがあるため注意しましょう。

特徴③チェーン内部までの汚れは落としにくい

せっかくチェーンの洗浄を行うのであれば、なるべくしっかりと洗浄したいと思うことは普通のことです。しかし、パーツクリーナーを使用しての洗浄は、チェーンの内部まではどうしても洗浄しきれません。パーツクリーナーでは十分に洗浄できない汚れに対しては、どんなにパーツクリーナーを使用しても限界があります。

ディグリーザーでの洗浄の特徴

特徴①しっかりと洗浄可能

ディグリーザーを使用する最大のメリットは、高い洗浄力でしっかりとチェーンを洗浄できるという点です。

ディグリーザーは、チェーン内部まで浸透することができるため、チェーン内部の汚れまでしっかりと落とすことができます。ガンコな汚れもディグリーザーを使用すれば確実に洗浄できます。

製品によっては防錆効果があるものもあります。

特徴②洗い流さないといけない

ディグリーザーは洗浄能力が非常に高いですが、パーツクリーナーとは違って、揮発性が低い液体なので、水や洗剤で洗い流す必要があります。

洗い忘れて放置してしまうとサビなどのトラブルが起こります。ディグリーザーと水洗いは必ずセットで行いましょう。水洗いが加わることで作業ハードルが高くなることが、ディグリーザーのデメリットです。

特徴③屋内の使用も可能

パーツクリーナーは揮発してしまうため、換気のいい場所などを選んで使用する必要がありますが、ディグリーザーは揮発性が低く、気化したものを吸い込む心配がないため、室内でも使用可能です。

ディグリーザーを洗い流すための泡洗浄剤などを使用すれば完全に屋内でもチェーンの洗浄が可能です。

チェーンの実際の洗浄手順

洗浄手順

手順①ディグリーザーをチェーン全体に塗る

まずは、汚れたチェーン全体に、ディグリーザーを塗るようにしましょう。ディグリーザーの量が少ないとチェーンの内部まで浸透しませんが、使いすぎても垂れてきます。

慣れていない方は、ディグリーザーがチェーン内部のコマまでしっかり浸透しているかを確認しながら作業しましょう。

ワンポイントアドバイス

カップなどにディグリーザーを入れて、刷毛などを使用してチェーン全体に塗るようにすると均一にまんべんなく塗ることができます。一度で塗るよりも何度かに分けることをオススメします。

手順②ブラシでチェーン内部までディグリーザーをいきわたらせる

チェーン全体にまんべんなくディグリーザーを塗ることができたら、次のステップでは、チェーンの内部にまでしっかりとディグリーザーを浸透させる必要があります。

ブラシを使って、チェーンのコマのローラー部分を転がすように動かして、内部まで浸透させていきましょう。

チェーン洗浄用のブラシ

チェーン洗浄専用のブラシがあれば理想的です。専用ブラシがあればなんなく洗浄できるでしょう。しかし、使い古した歯ブラシでも代用できます。チェーンのコマを一つ一つを転がすように浸透させましょう。

AZ(エーゼット) 三面ブラシ ブラシ幅2㎜ KD059

手順③タオルで拭き取る

チェーンの内部にまでディグリーザーを浸透させることができたら、数分間放置したあとに、タオルでディグリーザーをふき取りましょう。

かなりの黒い汚れがタオルにつくため、使用するタオルは新品などでなくてもかまいません。チェーンのローラー部分を指で挟むようにしてふき取るといいでしょう。

手順④スポンジと洗剤で洗浄する

ディグリーザーを大まかにタオルでふき取ったら、泡立てた中剤をスポンジにつけて、チェーン全体を洗浄していきましょう。

タオルでディグリーザーをふき取ったときのように、スポンジでチェーンのローラーを挟むようにして洗浄するときれいになります。最後に水をかけて洗剤も流しましょう。

ワンポイントアドバイス

フレームなど自転車全体に使用できる自転車専用洗剤を使用すれば問題ありません。自転車専用洗剤がない場合は、 「台所洗剤」などの中性洗剤で代用もできます。

FINISH LINE(フィニッシュライン) バイク ウォッシュ 1リットル TOS08100

手順⑤タオルで拭いて注油する

洗剤を水で洗い流したあとは、うまく洗浄できていればピカピカになっています。そこで、最後に水気をしっかりとタオルでふき取るようにしましょう。

チェーンが完全に乾燥したら、最後にチェーンオイルを塗って注油するのも忘れないようにしましょう。

チェーン洗浄時の注意点

注意点

チェーンの洗浄は手順などをしっかりと理解していれば、そこまで大きなトラブルは起こりにくいです。しかし、いくつか注意すべきポイントはあります。チェーン洗浄時の注意すべきポイントをおさえましょう。

注意点①チェーンの洗浄と注油は一緒に行う

チェーンの洗浄を行うということは、チェーンオイルも一緒に洗い流してしまうことになります。

チェーンオイルが塗られていない状態では、金属が保護されていないため、その状態でライドしてしまったり、濡れてしまうとチェーンの劣化やサビの原因になってしまいます。

チェーンの洗浄と注油はセットで行いましょう。

注意点②ディグリーザーはしっかり洗い流す

ディグリーザーは揮発性が低い化学液体なので、洗い流す工程が非常に重要です。しかし、もしそのときにディグリーザーがチェーン内部に残ってしまっていると、その後のチェーンのサビなどの原因につながってしまいます。ディグリーザーを使ったときは、念入りに洗い流しましょう。

注意点③洗浄直後に注油しない

チェーンの洗浄と注油はセットで行うことが大切と解説しましたが、チェーン洗浄直後に注油することは避けなければなりません。

チェーンオイルは油成分なので、水とは交わらないため、濡れた状態のチェーンに注油してもチェーンオイルがチェーンに浸透しません。必ず乾燥した状態で注油しましょう。

まとめ

洗浄は定期的に

チェーンは正しく定期的に洗浄するようにしよう!

今回は、めんどうに感じやすいチェーン洗浄の洗浄方法や、実際の洗浄手順について解説しました。ディグリーザーを使用しての洗浄は少し手間はかかりますが、ピカピカにすることができます。

しっかりとした方法を覚えて反復することで、次第にマスターして行えるようになるでしょう。また、ちょっとしたコツでハードルをぐっと下げることもできます。自分で工夫する方法も模索しながら取り組んでみましょう。

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